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Album Info
Release Date: 2023Label: Stereo Sound
夏川りみのデビュー作が本邦初のLP化優しさと芯の強さを
兼ね備えた歌声が際立つ
夏川りみの『南風』は2002 年、彼女のデビュー・アルバムとして発表されました。前年2001 年リリースのシングル「涙そうそう」(作詞:森山良子、作曲:BEGIN )のカヴァーが大ヒットを記録し、彼女は一躍注目を浴びる存在となったのです。その「涙なだそうそう」を冒頭に収めた本作は、編曲家・吉川忠英のプロデュースの下、夏川の歌い手としての個性が巧みに引き出されているのが大きな魅力です。
本邦初となるアナログLPはビクターエンタテインメント協力の下、「涙そうそう」はデジタルマスター、その他の6 曲はすべてオリジナルのハーフインチ(1/2 )のアナログマスターテープにまで遡り、弊社のLP 復刻でお馴染みの日本コロムビア・武沢茂氏がLPカッティングを手がけています。夏川りみの歌声が三線やアコースティック・ギター、豊かな響きを伴ったベースの音と溶け合うことで、アナログLPならではの質感を伴った柔らかい表情が立ち現れます。喜納昌吉が手がけた沖縄ポップスを代表する「花」の冒頭におけるアカペラ・パートは、本作最大の聞きどころといえるでしょう。
小原由夫氏によるライナーノートは、本作に収録された楽曲の魅力をサウンド的観点から紐解き、ていねいに解説しています。